【小売塾】万引き対策


明確な解決策が見えない「悩み」の一つが万引きですよね。

マネジャーとして、
どうすればいいのでしょうか?

万引き対策には、
まず相手を知り、
効果的に対策を講じることです。

日々の業務や販売がある中で、万引きだけに時間を費やすことは出来ません。

また、忙しい時に限って、発生しやすいのは、万引き犯も店側の行動パターンや状況をよく観察しているからです。

特に、少ない従業員での店舗運営が必要不可欠な時代になっています。

マネジャーは、
万引きしやすい店と思われないようにポイントを抑えて効率的な対策の実施が必要です。

万引きとは?

万引き(まんびき)とは、窃盗の手口の一種。

店員の目を盗み、対価を支払わずに無断で商品を持ち去る行為を指します。

全国万引犯罪防止機構の推計では、
年間被害額は約4615億円。
1日あたりに換算すると13億円近くにも上る社会問題です。

~万引きは、刑法第235条の窃盗罪~
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

同じような単語で窃盗や盗難があります。

窃盗は、窃かに盗むこと、あるいは単に盗むこと、他人の財物を窃取すること

盗難は、窃盗、横領、略奪、万引き、詐欺など、すべてを含む総称です。

だから、万引きは、盗難の一種という事です。

なぜ万引きをするのか?

お金が欲しい
お金がない

お金が欲しい人は、換金を目的としています。

金欲を抑えられず、個人や集団で万引きした商品をネットで販売したり、リサイクルショップに売り、換金することを目的としています。

また、お金はないけど、商品が欲しい気持ちを抑えられない

金欲や物欲を理性でコントロール出来ないのでしょう・・・

窃盗集団の場合は、ある意味仕事して万引きをしています。

防犯管理タグのハード面や従業員の勤務パターンの調査など、綿密な計画によって万引きが実行されています。

万引き依存症

これが近年多くなっていると感じています。

20年以上、小売業や販売店に携わってきて、最近の万引き犯の傾向は、年齢や容姿、手法など分かりにくくなっています。

例えば、一見して普通の主婦やサラリーマン、夫婦、ベビーカーを引いた母親・・・

「まさか?」と思うような人が万引きをしています。

自分の精神的な快感や安定、肉体的な防衛反応の一部としてなど、複雑な問題の解決策として、自制できずに万引きをしてしまう人もいます。

これはある種の病気です。

お金はあるが、万引きするドキドキ感に快感を覚えたり、万引きしないと精神的に不安定になるなど、精神的な不安定が肉体に影響がでる事もあるようです。

駄目だと分かっていてもやってしまう依存症です。

「クレプトマニア」(通称万引き依存症)

依存症の多くはストレスが引き金で、万引きをやめたくてもやめられない。

病気だと認識されにくく、捕まっても何度も繰り返してしまいます。

必要なのは、処罰ではなく治療です。

そのため、万引きは再犯率がとても高く、90%以上が万引きで再犯していると言われています。

万引き対策はどうすればいいの?

間違えた対策と悪影響

「現行犯で捕まえようとする」
これは、大きな間違えです。

万引きされた事が悔しくても、マネジャーが間違えた意識で部下に指示・注意・叱責するような悪循環に陥ってはいけません。

「万引きを諦めさせる」ために、
どのような対策を実施するかを冷静に考えるだけでなく、
時間や人件費なども含めて、経費や効率や効果を総合的に判断すべきです。

例えば、万引きしそうな客に対して、全従業員で細心の注意を払い、隠れて監視し続けて数時間・・

万引きしようとしている者は、監視されていることを敏感に察知するため、犯行は行わずに退店したり、普通の買い物客のフリをして購入するケースが多いです。

万引き防止策としては効果があったかもしれませんが、隠れて監視する人件費はどのくらいでしょうか?

他に優先すべき業務はなかったのでしょうか?

結果として犯行を諦めさせるために、もっと効率的な手段はなかったのでしょうか?

また、仮に万引きされたとして、そのロスと人件費を比較して、人件費の方が高い場合、究極の選択として、放置しておいた方が経費削減という見方もあります。

万引きは、
現認してから、退店するまで
一瞬でも目を離したら、犯行断定した対応は出来ません。

盗難推定状態(ずっと見てなかったけど怪しい・・だけ)で、
店外で声を掛けることは、リスクが伴うので絶対禁止です。

店内で現認後、
一瞬でも目を離したら・・・
悔しいですが・・・諦めるしかないのです。


また、わざと万引きしたように振舞う「引っ掛け行為」をして、店員にわざと声をかけさせ、万引きの汚名を着せたことに対して、慰謝料を請求してくる悪徳行為もあります。

一番の悪影響は、
「お客様への目線が変わること」です。

怪しいと思われる客が入店し、店内の全従業員に徹底的に監視するような指示をマネジャーが出した場合、

普通のお客様からすれば、非常に感じの悪い販売員に見えます。

そもそも、私達販売員は誰のために仕事をしているのでしょうか?

万引き犯を捕まえるため?

マネジャーは理解していても、部下がネガティブで、マイナス思考の目線でお客様を見る癖がついてしまうことも考えなければいけません。

万引き犯の行動

警察官が職務質問する基準は、
見た目や行動の違和感であるように、毎日普通のお客様を見ていたら、お客様の違和感に気付きます。

万引きしようとしている人の行動は、どれだけ隠そうとしても、普通の買い物客とは違い「違和感」が出ます。

今は分からない販売員の方でも、毎日お客様を観察していれば、そのうち分かるようになってきます。

例えば、

・入店直後にレジの従業員を見ている

・目線が広範囲、周りを気にしてる

・商品でなく、人を見ている

・同じ売場を何度も行ったり来たり

・目的なさそうにウロウロしてる

・複数で入店して、直後に分かれる

・何も入ってなさそうな大型バック

・レジで精算後に再度売場に向かう

常習者は、店内の状況をよく観察した上で、万引き出来そうなら実行するが、店員に怪しまれていると察知したら、普通の客のように買い物して退店するなど、店の状況に合わせて巧妙に動きます。

スタッフが意識するポイント

万引きは、
現認してから、退店するまで、
一瞬でも目を離したら、犯行断定した対応は出来ません。

遠目から付け回して監視していても、一瞬でも目を離したら盗難推定です。

店を出た時に、万引き犯としての声掛けはNGです。

重要なポイントは、
万引きを諦めさせる行動や対策をとることです。

・カゴ渡しと挨拶(声掛け)
カゴを渡す行動をきっかけにして
「何かお探しですか?」など話し掛ける

・商品を一緒に探すスタンスで会話する
「いらっしゃいませ」ではなく、行動を観察・推測して「●●探していますか?」など、聞くことで観察されていると意識させる。

・レジ担当者の入退店の挨拶と声掛け
万引き犯は、入店時に自分が見られてることを観察して、気付かれないように店外に出れるかを判断しています。

店内で実行した万引き犯が一番緊張するのは、店外に出る瞬間です。
そのタイミングを見計らっているので、出入口に一番近いレジの担当者の目線は重要です。

・フィッティングルームの使用
フィッティングルームの使用に対して、店員が注意していることが重要です。

バッグ持ち込みや試着枚数の制限など、店員が声掛けできる環境がけん制になります。

・大きいバックは預かる
お客様用の無料ロッカーなどを案内したり、「お預かりしましょうか?」と声掛けする。

防犯管理タグは、
ある簡単な方法で出入口ゲートに反応しないようにできるし、タグを解除するキーも簡単に手に入れることができます。

新しいシステムが出現すれば、解除する方法を考え出す【いたちごっこ】は、犯罪に良くある苦悩です。

セキュリティシステムに経費を掛けられない場合は、
スタッフの意識や行動で、店の環境を変えない限り万引き防止は出来ないでしょう。

経費面や人件費、効率面など総合的に判断して対処方法を考える必要があり、間違えた対策で時間の無駄や経費増にならないようにしたいです。

盗られた悔しさから、捕まえることばかり考えると、誰のために営業しているのか分からなくなります。

「万引き犯を捕まえてやろう!」と常に考えながら売場で接客するなんて、何か悲しくないですか?

「万引き犯の多くは病気なんだ・・」と思えば、悔しい気持ちも落ち着きます。

「万引きしてやろう」と思っている人に、犯行を諦めて、「商品を購入してもらおう!」と思って応対すれば、少しは楽になりませんか?

万引きする側からすると、レジ前を通過して、店舗の外に出る瞬間が一番緊張します。

売場で犯行を行い、あえて安い商品を購入して出る万引きパターンも、そんな心理状況の現れです。

それ理解した上で、万引き対策を考えることも重要です。

また、ネガティブ意識やマイナス思考にならないように「万引き」と向き合う姿勢も大切です。

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